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韓国で戒厳令を出した大統領が弾劾される、フランス内閣不信任案で総辞職、ドイツも政権基盤がぜい弱であるなど、世界各国で政治が混乱している中、このまま行けば、前回書いた「ポピュリズムの蔓延」により、世界中が大変なことになりはしないか、と思いながらも、今回は”もしも・・・”などとノーテンキな話題ですみません。
さて、先月、富士山を見に行ったついでに静岡県の日本平にある久能山東照宮に行ってきました。(写真は久能山にある家康像)そのころテレビでは、大谷選手や奥様の真美子さんなどがバンバン出ていて、「日本人も身長が伸びたよなあ。」と思いながら、歩いていると徳川家康の等身大のパネルがありましたが、身長は159㎝と現代人からすれば、当たり前ですが、小さいなあ、と言う感想です。それは、その当時の平均身長が155㎝くらいですから、仕方ないことですが、興味がわいて歴史上の偉人たちの身長を調べてみました。そうすると、歴史小説家で現役の整形外科医でもある篠田達明と言う人が、肖像や衣類、甲冑、また、それらから得られる上腕骨の長さなどの情報をもとに身長を割り出していましたが、結構おもしろいものでした。
意外だったのが、上杉謙信と武田信玄、二人とも身長こそ当時の平均以上の160㎝前後ですが、体重は80Kgと完全なメタボです。今に直すと身長は175cmくらい、体重は100Kg近い肥満体と言えます。謙信なんかは、昔大河ドラマでGackt(ガクト)が演じたりして、かなりイケメンのイメージですが、実際はずいぶん違いますね。次に織田信長はどうでしょうか?170cm、60Kgと算出されています。これは端正な体つきで今でいうと190cm近い長身で体重は85Kgくらいでしょうか、引き締まった体形で上から睨まれると、さぞ怖かったことでしょう。それに対して豊臣秀吉は、140cm、45Kgくらい、これは小さいですね。今に直しても身長150cm、体重は50Kgくらいと小さく、その容貌もしわくしゃで周りから「猿!」と言われるのもなるほど納得です。その反対に秀吉が死ぬまで愛した淀の方は、当時180cm以上あった浅井長政と織田家(お母さんは信長の妹、お市の方)の長身を引き継ぎ、なんと当時で身長168cmあったと言いますから、今でいうと大谷選手の奥様、真美子さんと同じくらいの身長、180cmは越えている容姿端麗、正真正銘の美人というイメージです。さらに140cmの秀吉が168cmの淀殿と並ぶと身長差28cm、相当大きく見えたことでしょう。その他にも豊臣秀頼は、180cm、80Kgの堂々とした体格、今の大谷君のような感じで目元涼しい好青年だったそうです。あとは、黄門様は結構身長が高く、170cmあったそうなので、横にいる助さん、格さんと三人で並ぶと真ん中の黄門様が頭一つ抜けていたかもしれません。イメージと違いますね。
さて、歴史の”if”は、いろいろありますが、体型での”if”を考えてみると、いくつもの仮説が成り立ちそうです。ここからは私の想像ですが、まずは、武田信玄がメタボでなければ、51歳で急死することもなく、織田、徳川連合軍を破り、京に上って一度は天下を取った可能性があります。ただ、その後、信玄が何歳まで生きるかによって変わりますが、信玄中心の政権ができるか、はたまた時間はかかりながら、結局織田信長が天下を取れば、本能寺はなく、その後の織田政権は長く続き、秀吉や家康の出番がなくなったかも知れません。どちらにしろ、信玄がメタボでなければ、歴史は大きく変わっていそうです。
次に秀吉が、普通の身長で容姿も普通だったら、これは周りから「猿、猿」「ハゲネズミ」と言われながら、「どうせ大した人間じゃないだろう。」と周りも気を使わず、使い勝手が良い下っ端のような存在で力を蓄えましたが、普通の容姿、普通の体であれば、信長が目をつけることもなく、何か目立つことをすれば周りから気を許せない存在になり、あのような出世はしなかったでしょう。逆に、息子の豊臣秀頼が秀吉の血を引いて、背が低く、容姿も猿のようだったら? これは、豊臣の時代が長く続いたかもしれません。と言うのも、秀頼が成長したのちに会った家康は、その体躯や容姿があまりにも立派で、また立ち居振る舞いにもカリスマ性を感じたのか、「こいつが生きてる限り、徳川の天下は取れない。」と秀頼を抹殺し、豊臣を滅亡させる意志を固めたともいわれています。(余談ですが、どう考えても身長140cm、さらに猿顔のお父さんから、全く父親の遺伝を感じない立派な体型と見目麗しい子供が生まれるでしょうか? どう考えても秀頼は、秀吉の本当の子供ではないですね。)もし、秀頼がお父さんと同じような体型、顔立ちだとしたら、家康もそこまで警戒しなかったかもしれず、長生きしたかもしれません。そうなると、豊臣の家臣たちが反徳川で団結すれば、徳川幕府も長くは続かず、日本史は大きく変わっていたように思います。
歴史上の人物と言うと教科書に名前だけが出てきて、生きてる人間としてのイメージがしにくいですが、身長や体重を知れば、何かより具体的に身近な存在のような感じがしますね。他にもいろんな人の身長なども推測されています。調べてみると結構面白いですよ。
(あとがき)
それにしても、チビ(差別用語ならすみません。)で猿顔が幸いした秀吉、高身長で容姿端麗が災いした秀頼、世の中、何が幸いして何が災いの元になるか、分からないものですね。ありのままに生きていれば、自分に弱点があったとしても、あまり憂う必要は無いのかもしれません。
今回は、ちょっと早めに更新しました。
次回は、12月20日前後に更新します。今年もあと一か月を切りました。寒さに負けず、がんばりましょう。