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ビジネスの中では、いろんな法則がありますが、人の能力に関して”ピーターの法則”と言うものがあります。それは、「人は無能になるまで昇進する。」と言うものです。例えば、平社員の時に成績を上げて課長に昇進したが、課長になると目立たなくなったり、課長で有能であった人を部長にすると、責任の範囲ややることの困難さがゆえに、部長としては、もう一つの評価になってしまう人、同じように部長で優秀だから、その上の本部長や事業部長にすると、部長時代に比べるとパッとしなくなる等々、昇進を繰り返していると、どこかで、その人の能力の限界がきて、優秀だった人が普通の評価になってしまうことをよく見かけます。これは、ビジネスだけでなくスポーツ等においても同じで、高校野球で大活躍した人がプロになると普通の選手になったり、プロの二軍では活躍するが一軍には定着しない人、幕内になるまではすごく強かった力士が三役の壁を越えられず、勝ったり負けたりで万年幕内でとどまったり、大関になるまでは本当に強かったけど大関になってからは、なかなか勝ち星を上げられないなどなど、この”ピーターの法則”が政治においても当てはまるんだということを、最近の新総裁を見ていると、感じてしまいます。、
たった10日前には、石破さんで納得かな、などと石破総裁誕生を肯定的に見ていましたが、この短期間で「石破さん、どうしたん？」「毒も鋭さも無くなって、言うこと成すこと、周囲に引きずられてしまい、”何かやりそうだな”、と言った期待が一挙に薄れてしまいました。」
まず、「う～ん？」と思ったのが、村上総務大臣の起用。この人は、安部さんに対しては強く批判しており、国葬反対、そこまでは、ご自分の意見ですから良いのですが、死者を弔う際に安部さんを国賊だと批判していました、安部さんのこと、だから悪いのではなく、誰に対しても、亡くなった人を弔うときに国賊などと言う死者に鞭打つような発言を平気でする不見識な人が大臣になってよいのか？ また、裏金問題については厳しく対処と言ってたものが党の反発を食らって、一時、原則公認に傾き、今度は変節だとの批判が出ると、１２人を非公認と中途半端な決定をしました。しかも、ぎりぎりで6人を追加した非公認の理由は、「選挙に勝てそうな人を選んだ。」と、裏金の金額や問題の多寡よりも自党にとってプラスかマイナスか、と言う自分本位の決定です。その他、アジアNATO構想、東京とピョンヤンに事務所を置き、拉致問題の解決を急ぐことや防災省の実現など、本当にやれるのか？ 口だけだったのか？ これからが石破新総理の真価が問われる数か月だろうと思います。
元々、”裏金問題”などと言う言い方をしていますが、自分の懐にお金を入れて税金も払ってない”脱税”をした人たちですから、”議員の”脱税問題”と言うようにすべきです。脱税をしたら、社会的にどうなりますか？ 普通、脱税は、１０年以下の懲役もしくは１０００万円以下の罰金、または併科（どちらも科せられる。）です。また、芸能人などは、脱税したら、本人は知らなかったとしても、相当にひどい言い方をされて、芸能界から抹殺されたり、生き残っても長い間活動ができない状況です。議員であれば，尚の事、一般国民に模範を示さないといけません。そう考えると、公認するかどうか、などはおかしな話で、犯罪者を平気で公認する政党など、国民を馬鹿にしているとしか思えません。また、党の罰則（役職停止とか党員資格停止など）は自民党の中だけでの処分でしかなく、該当議員の非公認は当たり前で罰則も科すべきです。そして、一定期間選挙には出られないようにし、その後の選挙の際も「私は脱税をしましたが、罰則も受け罪を反省して、これから頑張ります。それでも一票入れてくれますか？」と正直に有権者に問うことが大事で、その上で再選されたら復党させてもよいかもしれません。そこまでされて復党したいと言うかどうか、わかりませんが・・・。
納得（ナットク）と共感（キョウカン）がスローガンの石破新政権ですが、全く納得感の無い、無し得（ナシトク）と、思わず「ひどい！助けてくれ！」と叫びたくなる叫喚（キョウカン）の政治にならないように願っています。石破さん、中途半端が一番嫌われますよ。もう少し、自分の思うようにやってみてはどうでしょうか？
（あとがき）
冒頭のピーターの法則で無能になってしまうことを回避するためのひとつの方法として、無能になった時点で降格させて、再度チャレンジさせてみる、と言う方法があります。安倍政権なども結果的にその方法で良くなりました。それよりもっと大事なことは、自分が能力を発揮できていない、優秀ではなくなっている、と言うことを本人が自覚することです。その自覚があれば、まだまだ手はあるのですが、そうでなければ、本当にピーターの法則そのままになってしまいそうです。
次回は１０月２０日前後に更新します。