確証バイアス No.174

(続きを読む)をクリック

皆さん、「確証バイアス」と言う言葉をご存じでしょうか? 物事を考える際にいろんな情報があっても、自分の都合の良い情報だけ集めてしまう事を言います。その結果、大事な判断する際に誤った結論を導いてしまうことになります。ギャンブルで良くありますが、「そろそろ自分の当たりが来る頃だ。」と、何の根拠もないのにあたかも正しい情報のように信じ、同じ目に賭け続け負けが大きくなってしまうことや、あの人は血液型がA型で几帳面だからミスしないだろう、なども何の根拠もないのに安心してしまうような情報です。その程度なら笑って済ませますが、会社などで何かの判断をする際にも”上手く行く”と言う情報だけを頭の中で集めてしまい、後から考えると失敗する情報の方が多くあったのに、それを考慮せず判断を誤ってしまう、という事もよくあります。

さて、お隣の中国では習近平が過去の規定を破り、三期目の体制を固めました。その中国共産党の基本方針は中国統一です。つまり第二次大戦後の蒋介石率いる国民党と毛沢東の共産党の戦いの後、敗北した蒋介石が台湾島に移り、自分たちに中国の主権があると主張しました。もちろん共産党は認めません。それ以来、共産党では台湾は自分たちの領土であると言い続け今日に至っています。そうは言っても20年ほど前までは中国本土はまだまだ貧しい国で台湾の方が先進国として発達していましたので、なかなか手を出せませんでしたが、この20年くらいで著しい成長を果たした中国本土(共産党政府)は、今回の習近平三期目突入で本気で台湾を手に入れようとするでしょう。「そんなことはない、いくら中国でも武力で台湾に攻撃をかけることは無いだろう。」さらに「尖閣は日本の領土だから、まさか中国が武力で奪うなんて考えられない。」「もし、何かあれば、今まで日本は大きな費用も負担してるのだからアメリカが助けてくれる。」と考えているなら、まさに”確証バイアス”がかかって正常な判断ができていない。と認識すべきです。中国では、台湾も尖閣も本気で自分たちの領土と思っているので、奪うのではなく、正常な状態に取り戻す。つまり、「今、台湾が独立していることや尖閣が日本の領土になっていることがおかしい。」のですから何の躊躇もなく襲い掛かってくると覚悟せねばなりません。尖閣だけでなく、地図を見てもらうと分かるように与那国島や西表島、さらに石垣島あたりまで占領され、米軍の基地がある沖縄には砲弾が降ってくるでしょう。その時にアメリカが本気で自分たちの国を守るような必死さで日本を応援するでしょうか? 自国の若者が遠いアジアの島国のために命を落とすことをアメリカ人は、容認するでしょうか? 今、ロシアのような強権国家でさえ、ウクライナに行くことを拒んでいる人が多いと聞きます。民主主義国家であり、特に”アメリカファースト”(自国第一主義)などと言うトランプのような人間が半分いる国で積極的に日本を助けるなんて考える方が間違っています。だから、中国は尖閣を武力で取り戻そうとする!アメリカは助けない!ことを前提に今すぐに備えをしないといけません。ところが、防衛費はその7割が自衛隊の人件費や建物等の設備の維持費に使われて、武器や戦力となる装備には防衛費の2割くらいしか回らない、しかも海外から買うとすれば円安で充分に買えない。実際に弾薬等は全てが使えるのかどうかも分からない状態で、何日持つのか、限りなく頼りない防衛体制です。こんな時にリーダーは、あっちにフラフラ、こっちにフラフラとおのれの地位や立場、支持率だけを気にするのではなく、大衆から大反対が起きても「国家百年の計を考え、増税してでも有事に備える!」くらいのことを言ってほしいものです。国を守るためには、我々国民も負担するのは当たり前のことです。確証バイアスのかかった判断は、ほとんどが大失敗として自分たちに跳ね返ってきます。”転ばぬ先の杖”もタダでは買えないのです。国も国民もリーダーも”覚悟”することが大事です。

 

(あとがき)

この間、韓国の友人(昔の部下)が3年ぶりに日本に来ました。子供さんは日本にいるので一緒に会食をしたのですが、その時昔話に花が咲き、友人と昔、中国で軍用の小銃で射撃をしたことを思い出し、彼が軍隊経験があるので銃の扱いが上手かったと言うと、息子の方からは、「韓国の男性はほとんど軍隊に行ってるので銃を分解して組み立てたり、銃の照準を合わせたりするのは、当たり前のことです。だから、いざと言う時は皆が兵隊になれます。」と言ってました。それに比べ、「日本は・・・・・弱いなあ。」と感じざるを得ませんでした。次回は20日前後に更新します。

 

サイトメニュー

・ホーム

・ 事業内容

・ 代表者略歴

・お問い合わせ

・ブログ(勝手に一言)

・リーダーの皆さんへ

・若い人たちへ

株式会社SSプランニング

メール:samura@ss3648plan.com

2023年9月現在の関係先企業

・株式会社ファーマフーズ

(東証プライム)取締役

・株式会社アクトプロ 顧問

・株式会社光陽社

(東証スタンダード) 顧問 

・株式会社官民連携事業研究所 顧問

・薫風舎 顧問