(続きを読む)をクリック
2022年2月28日現在、ロシアの狂犬プーチンがウクライナに軍事侵攻し、世界中の目が東欧に注がれています。
今回のことも各国想定の「最悪のシナリオ」では、そんなことも可能性がないわけではない。つまり、可能性はあるが極めて小さな確率で、さすがのプーチンでも、まさか、そんなことするわけないよな、と言うのが、つい2週間ほど前までの世界の常識でした。ところが、まさかの事態が起こってアタフタしながら対応を考え、SWIFTでロシアを除外する等の経済報復を実施しましたが、あくまで想定外なので、今でも、どうしようと慌てているようです。ただ、日常での「あるよなあ。」と思わず口から出ることをまとめたマーフィーの法則では「起こる可能性のあることは、必ず起こる。」と言い切っています。(2021年4月30日ブログ参照)結局、今回の件は、西側諸国の想像力が弱かったということでしょう。
では、今が最悪のシナリオかと言うと、私は始まりに過ぎないと思っています。今回の経済制裁により、ロシアのルーブルは大暴落、ロシア企業も大きな打撃を受け、ロシア国民にも相当の試練が待ち受けていると思います。本来であれば、そんなことを巻き起こした張本人のトップは、次の選挙で当然のように落とされるわけですが、2019年5月29日のブログで書いたように、専制国家のトップは基本何があっても変わらないので、まだまだプーチン皇帝?の時代が続きます。それが、数年続くとどうなるか、少し想像力を働かせて考えてみると、さすがにロシアも耐え切れなくなり、中国や北朝鮮などの非西側諸国との結びつきを今以上に進め、西側諸国の切り崩し、もしくは侵略を考える可能性が出てきます。
その時の世界の首脳は、アメリカのバイデンは中間選挙で落ち、日本の岸田さんも1期であっという間に次の人に代わり、イギリスのボリス・ジョンソンもスコットランド問題やEC離脱の影響で辞任に追い込まれ、その他の西側諸国のリーダーも任期間近になれば、先のことを考えた判断ができません。また、民主主義の良いところではありますが、専制国家に対する制裁も自分たちに返り血を浴びるので反対が出て、西側全体で対応が一致しなくなることも考えられます。しかしながら、専制国家は相変わらず、プーチン、習近平、金正恩がリーダーです。何の迷いもなく領土拡大、覇権拡大にまい進します。
結局、202X年〇月△日、結束の弱くなった西側に対し、専制国家間で結束を固めたロシアはポーランドなどの旧東欧NATO加盟国に対し、偉大なソ連復活を目指し、攻撃を仕掛けます。それに対し、アメリカは自国ファーストがさらに蔓延し、元々東側だった国に自国の若者を戦争に行かせることに対し、世論が反発、大きな部隊を送れません。ロシアの侵攻に呼応した中国は、その動きに合わせて、台湾、尖閣列島を占拠しますが、東欧とアジアの二方面で戦うアメリカの戦力は希薄化し、中国のなすがまま。さらに北朝鮮は、韓国、日本にミサイルを発射し、戦車部隊を中心とした地上部隊がソウルを陥落させます。日本も南の中国への対応、北の北朝鮮への備えで一杯一杯のところに突如ミグ戦闘爆撃機が北海道を襲い、樺太、千島列島から上陸艇に乗ったロシアの地上軍が攻め込んで札幌を占領します。考えてみたら、ロシア、中国、北朝鮮、この専制国家3国に囲まれているのは、世界でも日本と韓国だけです。ヨーロッパからの援軍など期待できませんし、アメリカも同時に何か所も防衛することは不可能です。そうなった挙句に仕方なく和平交渉しても良くて日本分割(北海道はロシアが支配、沖縄は中国に取られ、韓国は北朝鮮が主導で統一される、残った本州と九四国だけの日本は国とは言えない、形だけの国家でロシア、中国の言いなりにしか動けない傀儡国家になり下がる。
そんなアホな、と思われるかもしれませんが、冒頭でも言いましたように「起こる可能性があることは、必ず起こる。」のです。ですから、まさかと思う事に対しても準備しておかねばなりません。アメリカが助けてくれなくてもある程度自国を守れるだけの準備、また、いざと言う時の切り札になる技術力などの強いものを持っておく、それがあると、専制国家も「簡単に日本を攻められないなあ。」と考えますから、”最悪のシナリオ”も一歩遠のくのだと思います。
今回のウクライナ問題は、明日の日本、明日の韓国として考えないと大変なことになります。韓国も大統領選真っ盛りですが、こんな時に日韓の不仲が続くと敵につけ込まれやすい隙を作ってしまいます。是非、両国の安全保障の観点からも日韓の友好を進め得る人がリーダーになってもらいたいものです。日本政府も、核の保有も含め考えられることは全て例外を作らず、韓国、アメリカと本気で有事の際の対応を考える必要があると思います。ウクライナは地理的には8000Kmも離れた異国ですが、マインド的には8000mしか離れていない戦争だと思い、今後の教訓にすることを願うばかりです。
(あとがき)
ウクライナ問題は、山ほど言いたいことはありますが、まずは一刻も早い終結を祈っています。