正月は冥土の旅の一里塚 No.68

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さあ、令和初のお正月を迎え、うきうきとめでたい時に、このような縁起でもないタイトルですみません。「正月は、冥土の旅の一里塚、めでたくもあり、めでたくもなし。」これは、トンチで有名な一休さんこと、一休宗純禅師が、お正月にシャレコウベ(人の頭蓋骨)を竹に刺して京の街を練り歩いた時に詠んだ句だそうです。何と不気味なことをする変な奴。 こんな変な奴に正月早々出会ったらたまらん、と言うので、正月三が日、京都の人は外に出なくなったという説もあります。

まあ、それは置いといて、確かに昔は正月にみんな一つ年をとる、いわゆる「数え年」の考えでしたから、正月になる=年をとる=余命が短くなる=冥土(死)に近づく、と考えると、めでたいとばかりは言っておられない。残りの人生が短くなって行くのだから、ちゃんと生きてることを自覚して、無駄な時を過ごすなよ、と言うメッセージだろうと思います。

ここで、ふと考えると、一体無駄な時間とは何でしょうか?目的もなく、ただ時の過ぎるのを待ってテレビを見たり、ゲームをしたりして何となく過ごす。これは、確かに無駄ですねえ。そんな誰でも想像できる事でなくても、無駄な時間は周りに多いように思います。例えば、毎日の仕事が、言われたから嫌々ながらやっている、朝来た途端に「早く5時30分にならないかなあ。」月曜になったら、「早く金曜にならないかなあ。」会議には出たものの何も話さず、「眠たいのに早く終わってくれよ。」などと、今の時間が早く過ぎてくれ、と願っている時間は、大いに無駄な時間でしょうね。早く時が過ぎてくれと言うのは、冥土に向かって早く進んでくれ、と言ってるのと同じで、せっかく授かった生きる時間を自ら「要らない!」と言ってるわけです。そんな時間は、本当に無駄ですよねえ。仕事に限らず、やりたくないことを嫌々ながらやる時間は、無くしたいですね。

話は変わって、私ごとで申し訳ないですが、今年の新年早々(1月1日0時15分頃)、酒を飲んでうつらうつらしている時に何を思い出したか、すごい勢いで急に立って、その瞬間に気を失い、床に顔からドーンと転倒、左ほほと左目が真っ黒に腫れ上がると言う災難に遭いました。幸い、意識がすぐ戻って事なきを得たのですが、その3日後くらいから、左の眼の中に糸くずのようなものが現れ、夜は時々光が走るので、あわてて医者に行くと一言、「それは加齢からくる”飛蚊症(ひぶんしょう)”と言うもので、年を取ったら誰でも出るものですよ。」などとぬかしやがる。人を年寄り扱いしやがって、と少しムッと来たものの、考えたら私もついこの間30を超えたと思っていたら、今年の5月で65歳、立派な年寄りだと思って納得しましたが、さらに言われたのが、「打ち所が悪かったら、大変なことになっていましたね。」確かにその通りで、もし床に何か固いものがあり後頭部から落ちたら、下手すると「正月は冥土の旅の一里塚」ならぬ、「冥土の旅の終着点」になっていたかもしれません。

そう考えると、正月早々大変な目に遭ったけど、自分はツイてるし、まだまだ生かしてもらっていることに感謝です。皆さん、せっかく生かしてもらっているのだから無駄に時間を過ごさないようにして、毎日が楽しくて仕方ない、時間が過ぎなければいいのに、と思える時を意識して作っていきたいですね。

みなさん、今年も頑張りましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

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